成金

 前作拝金に続いて、読みました。

 今回も非常にスピード感溢れる作品だったので、さらっと読み切ってしまいました。

前作とのつながり

 前作拝金とのつながりが凄かった。ラスト20ページぐらいで、物語の収束とともに、前作とのつながりを収束させている。凄い。これほどの構想力があるのに、どうして最初から小説家を目指さなかったんだろうか、と本当に疑問に思う。

実体験とのつながり

 これまた前作拝金と同様に、おおよそ堀江隆文氏本人の実体験が随所にちりばめられているのかな…、と思って読み始めましたが、前回と比べるとそれほどでもないです。しかし確実に、前作に続く本作にも妙に現実にマッチした部分があり、書き手の文章力自体も確かにあるのですが、そういう部分がこの小説のリアリティをより引き出していると思います。これが構想力以上に、この著者の面白い部分なんじゃないかと思います。東大中退して、社長やって、逮捕されて、小説書いている人の希少価値や如何。

生き物とのつながり

 今回もたくさん動物が出てきます。ほのぼのします。